当院は、福岡県のほぼ中央部に位置する直方市にございます。本市は、日本一の産炭地であった筑豊炭田の一部に属する地域で、遠賀川と彦山川が合流する地点からほど近く、小鳥の鳴き声も耳にする自然に溢れた街です。
その地に1966年5月に開院いたしました。当時は、道路も殆どが舗装されておらず雑草も茫々と生い茂り、現在の様子とは大きく違っておりました。


時は流れ、環境も大きく移り変わるとともに社会の構造も随分と様変わりしました。例えば、インターネットの普及、グローバリズムなどの影響もあり、人々にとって新たに様々なストレスが生じる時代になりました。
更に、少子高齢化と核家族化の進行、共働き世帯の増加も相俟って、要介護者をご家族の方だけで介護することや、住民同士の関係も希薄化し、地域で支え合うことも困難になるなど、介護が重大な社会問題になりました。
このような社会の構造の変化により、精神科医療も、様々なニーズに応えていくことが求められる時代を迎えました。
以上の状況を踏まえ、当院では、患者様の状態を的確に診断し、適切な治療をすることは勿論のこと、患者様やご家族の方が安心して治療を受けていただけるような環境づくりに努めております。


当院は2023年8月に福岡県より認知症医療センターの指定を受けました。今後は、地域の認知症医療の向上と認知症の患者様とご家族の方をサポートするための地域のネットワーク作りに力を入れたいと考えております。
私どもは、一人でも多くの患者様やご家族の方が辛い思いから僅かでも開放され、一日でも早く笑顔が取り戻せるように誠心誠意努めていく所存です。今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。

理事長・院長 髙山 克彦

理事長・院長(右)、副院長(左)、屋上にて